「お客さーん、ダメだって、怒られちゃうよ」
「ん? あ、ごめん。もうこんな時間かぁ」
“ 思い出がいっぱいありすぎて、
どこから書けばいいのかわからないけど
ちょっとずつ振り返ってみよう ”
試合を終えた選手たちが雑談をしている中
作業を終えた男が彼の方へ歩み寄る。
誰よりも早くという気持ちでいたが
発表前ということもあり男は躊躇した。
大勢の目に入る位置に座っていた彼に
握手をすることをやめた男は
その合図に、彼の肩に軽く手を置いた。
“ 違うな、これは終盤の記憶… ”
「え? 東京から原チャリで来たの?」
その日の朝は、こんな驚きで始まった。
「久しぶりー♪」
続々と集まるメンバーににこやかに言葉を交わすこの青年は
ぶるぶると震えながらストーブに当たっていた。
「凄い寒かったよー」
そんな風景をよそに
誕生日を迎えたばかりの女の子が口をモグモグさせている。
遠くに見える誰かに向かって
何やら呪文を唱えているようだ。
“ 噂の魔法少女か?
いや、違うな
噂の魔法少女は金髪のおっさんだ ”
ぱんぷるぴんぷるでもない
てくまくまやこんでもない
どこか懐かしい数字のような呪文だった。
「う…」
下家に対して安牌のないAは無スジの2索を打った。
「チー!」
Aの高打点聴牌を感じていたCは息を飲む。
「ダマ…?」
そして、2索をチーしたBは打西で放銃。
1600点を支払った。
「子、チイトイ」
“ 急に闘牌シーンになってしまった。でも何故…? ”
「あれれー 警部さ~ん、おかしいよ~、七対子なのに、1600点だってぇ」
「子なんじゃないか?」
「そっかぁ、子って言ってたもんね♪」
“ だ、誰なんだ、このメガネをかけた少年は・・
ま、その前に魔法少女も意味が分からなかったが・・ ”
そんな謎に満ちた12月2日の朝
いったい、ここで何が行われようとしているのか。
笑いと熱気に包まれた中、青年の掛け声で
その幕が切って落とされた。
##「抜け番の人は、ボードに予想書いてねー」
そんな言葉にも、男は上の空だった。
「おっとり弁当ってどんなかなぁ・・」
腹を空かせた男は、初めての弁当のことで頭がいっぱいだった。
「あれ?初めてじゃない気がする・・・」
“ ダメだ。あちこちに飛んでしまう・・・
どこまでだっけ? ”
「えー 本日の進行役(SKY)を務めます
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の
パンダなんだ・ゆうあと申します!」
そう挨拶した芸人ゆうあは
小粋なジョークを織り交ぜ会場をおおいに盛り上げた。
「それでは皆さん、大きな声でお願いしますねー♪」
ツモ! 6000・12000は、・・・
「ん? さっきの呪文?」
聞き覚えのある呪文のようなものに男は記憶を辿った。
“ 記憶が途切れ途切れだ・・
とにかく戻らなきゃ ”
##「無言で交わした握手が素直な気持ちです。」
上手に返すことはできなかったけど
瞬間に身体の震えを感じた。
本当に嬉しかった。
おめでとうは嬉しい。
嬉しいのを知ってるから伝える。
そして、言葉じゃなくても伝えられる。
おめでとうは伝えたい。
そして、かりんとうは美味しい。
「ハハハ、そこじゃないよ♪」
「え、ここでもないのか。
でも、君はいったい・・」
「真実はいつもひとつ!」
“ やっぱりそうか… ”
その合図に、彼の肩に軽く手を置いた。
その時彼は、何かを確認するかのように
男の顔を見たが目が合うことはなかった。
肩に手を置いただけで伝わると信じていた男は
まるで、たまたま触れてしまったかのような素振りで
ゆっくり席に着いた。
「君で良かった」
男は穏やかな気持ちで目を閉じた。
##「そこはポンじゃなく、チーでしょー カンパーイ!」
乾杯の音頭。
男はフライング気味にニヤけていたが
乾杯と共に爆笑に包まれた。
「なるほどー」
誰かがそう呟いた。
「でも、これは過去じゃないよ」
こんな、気の利いたセリフを聞けるかどうかまでは
男にもわからなかった。
“ まただ、記憶がめちゃくちゃだ・・・
どこまで戻れば・・ ”
##「やっぱり、この話は面白くないからやめます」
話を途中でやめてしまったこの人物は
話し上手で人気者だ。
ハウスマヌカンと何を間違えたのかは覚えていないが
カレーが大好きだったことは忘れようがない。
ただ、それも今は関係がない。
“ 違う違う、どうすれば良いかわからない ”
「おじさーん、そろそろやめたら?」
「あ、コナン?」
「設定に無理があってもう何が何だかわからないよ。それに・・」
「それに?」
「いろいろツジツマが合わなくなってる・・」
「そうなんだよ、実は俺も訳が分からなくなってるんだ。ところで君は?」
「初めまして、どうにか収拾をつけなきゃと思ってる人のもとに表れる、妖精です♪
私が出て来たからには、話の流れなんて関係なくなるんだから、ありがたいのよ、わたしって」
「それは助かるなぁ。でもコナンじゃないの?」
「ただ、約束してね」
「無視?」
「こんなズルいことをするんだから、夢落ちは絶対だめよ!
そんなことしたら、人としてダメ。わかった?」
「だよね。そこまで俺も落ちぶれてないつもりだったよ。ただ、みんな薄々感づいてると思うんだけどどうしたら?」
「それでも、夢落ちはダメ。どうしてもってなったら、隕石が落ちて来たとか、ゴジラが出て来たとかにして、めちゃくちゃにしちゃえばいいのよ。でも、どこかの映画みたいに最後は核でみたいなことはナシね。それはそれで、どんびいちゃう!」
「もはや、最初のタッチとだいぶ変わっちゃってるけど、がんばるか」
「さ、最後の仕事よ、がんばって!」
” さすがにこれは… ”
三倍満というのは、役満よりも珍しい。
一向聴の歴史においても記憶がない。
そう、ここは『 競技麻雀サークル☆一向聴 』
群馬県で活動しているお上品なサークルだ。
「スーパー立直!」
「オープンスーパー立直!!」
その日は忘年麻雀大会だった。
割れ目で得点が2倍、更にスーパー立直で2倍。
もの凄い点が飛び交う御茶目な大会だ。
お上品な若者たちは年に一度だけはじけ飛ぶ。
思い起こせば18年前のこと。
いや、そんな場合じゃない。
「なげーなー」
という声はとっくに聞こえてきている。
ツモ! 6000・12000は、・・・
また聞こえてきた・・・
そうか!
これは呪文ではなく点数申告だ。
あの子はパパが練習をしていた点数申告を聞き覚えてしまっていたのか!
全ての謎が解けた今
朝聞こえてきた呪文のような言葉が鮮明に思い出される。
そして今、それが目の前で繰り広げられる!
「リーヅモタンヤオドラ7三暗刻!
6000・12000は、6000・12000・12000は、6100・12100・12100!」
まさか、三倍満の練習をしていたとは。
しかも、1本場・・。
細かい設定でしたもんだ。
三倍満というのは、役満よりも珍しい。
一向聴の歴史においても記憶がない。
その練習をしてきたとは・・・。
彼には勝てる訳がない。
そう思った時、自然に力が抜けた。
「優勝した うっちゃん 強かったね!」
「あぁ、強かった!
え? 彼としか書いてないのに、なんで優勝がうっちゃんってわかったの?」
「真実はいつもひとつ! だよ」
「コナンじゃないか!」
「ハハハ、聞き覚えのあるセリフだね。
僕は、最初っから、うっちゃんが1位になるってわかってたよ」
「朝の呪文でかい?」
「違うよ、あそこだよ!」
「んー、どこだろ。。
うっちゃんが三倍満を練習してきたのは何故だい?」
「だって、もう満貫くらいじゃみんな笑わないでしょ?」
「そうか、笑いの為だったか。。」
「っていうか、おじさんこそ誰なの?設定的に…」
「さて、また1からやり直しだ。落として来た点棒を拾いに行くとするか・・。長い旅になりそうだな・・」
「え?かっこつけてるの…?」
沈む夕日に向かって男は歩き始めた。
「お客さーん、ダメだって、怒られちゃうよ」
「ん? あ、ごめん。もうこんな時間かぁ」
男は身体を起こしたかと思うと目を閉じ
手に取った古い写真を握りしめながら何かを呟く。
そんなことを繰り返しながら、一杯の酒をゆっくり飲んでいた。
「まったく、あれだけ寝ちゃダメって言われたのにさ
起きてるのかい?」
飲み屋の女将にそう言われると
男は、グラスに残った酒を飲み干した。
そのグラスを見つめ懐かしむかのように
目を閉じ微笑んだ。
「あんたにゃ負けたよ。
ただな、こんな俺にもあんたに勝ってたことが1つだけあるぜ。それは、最速賞を覚えていたことだ!和了れなかったけどな・・・。
ふぅ、もう一杯貰おうかな」
「もうやめときなよっ お客さん」
「いいじゃねーか、今日はめでてーんだ」
ちょっと間を置いたら年をまたいでしまった…(。・ω・。)
たっちゃん、名作ブログ本当にありがとう☆
うっちゃん、優勝本当におめでとう☆
皆の顔を見られて凄くホッとして懐かしくて居心地良くて、少し泣きそうだった。
やっぱり一聴向は最高!!!!!!!
内容は…もう少し笑い入れようとしたのに、性格上説明辺り~真面目になってしまったσ(^_^;
すっごい久々の麻雀とっても楽しかったぁ!!久々だからかえって馬鹿になれて良かったのかも!最多トビでも5位入賞、点数の落差がここまで激しいのも珍しいのでは?笑
良いのやら悪いのやら。。。
そして冬の長距離原付は自殺行為です!皆さん止めましょう。
次の大会はUC杯!良い原付日和になりそう笑
たっちゃん、大作ありがとうございます!
うっちゃん、優勝おめでとうございます!
私はいいとこ無しだったけど、楽しく打てたからよしです。可愛い子も見られたし、懐かしい人にも会えたぁ。
たっちゃん力作ブログありがとう!そしてうっちゃん優勝おめでとうございます‼️
自分も久しぶりの参加で楽しかったです。また頻繁に参加させてもらおうと思いますので、よろしくお願いします(^_^;)
たっちゃん,ブログありがとう。
あまりの力作なので,PDFで保存しておきます。
そしてみなさん,コメントたくさんいただいてありがとうございます。
一向聴にとって平成最後の大会,タイトルをとれて本当に嬉しいです。
また,ゆうあをはじめ,懐かしの方々と卓を囲めたのも楽しかったです。
最速賞,忘れていた時点でまだまだ修行が足りないなぁ。
1ゲーム目の東一,別の卓からはぎぃに「ポン!?」なんて言ってごめんなさい。
次回はみんなに「チー!!??」って言われようとも,最速ねらいます。
さぁ。次は(許可が下りた)伊香保。
あにき,ペヤングのオブジェ見ながらのビール,ごちになります!
改めて皆さん。今後ともよろしくね!
打ち上げも楽しかったなぁ〜‼️
の間違いでした
うっちゃん優勝おめでとう!
勢いが凄かったね
たっちゃんブログありがとう。ストーリー仕立てとは!凝ってるわぁ
私は、はしゃぎ過ぎて?ミスばかりだった~(>_<)
久々に大会参加のゆうあが楽しそうで良かった(´▽`)
うっちゃん、優勝おめでとう!
この日は途中経過が全く連絡なくて、逆に調子がいいのかな?って思ってたら優勝!
久しぶりの優勝よかったね!
無事に伊香保にも行けるし良かった(^^)
うっちゃん、優勝おめでとう^_^
点数申告がハンパなかったからなぁ 笑
次は念願のUCだね(^^)
たっちゃん、ブログありがとう。入試の現代文を思い出しちゃったよ 笑
うっちゃん忘年大会優勝おめでとう!
ゆみちゃんとののちゃんの応援が実って、3人で勝ち取った優勝かな(´∀`*)
皆さん忘年大会お疲れ様でした♪
また来年もたくさん楽しみましょう(๑•ω•๑)♡
たっちゃんブログありがと♪
うっちゃん、優勝おめでとう‼️
凄く羨ましいです。
イーシャンテンを締めくくる大会で大いに盛り上がりました!
打ち上げも楽しかったかなぁ〜。
いや〜、マージャンってホントに良いものですね❗️
うっちゃん
久々の忘年大会 優勝おめでとう
次回は準優勝でも伊香保は大丈夫な様に
根回ししておいてね!
ひとまず今年は、伊香保で1杯奢ることに
しておこう!
うっちゃん、優勝おめでとう!
竜ちゃんブログお疲れ様です。作家デビューですか?(^^)
かりんとうは美味しい。
バベルのとうは、、、?
来年までに超能力身につけて優勝を目指します!
竜、ちゃんブログご苦労様です。
あらためて、うっちゃん優勝おめでとう!!
だ~せめて祝勝会だけでもでて、一緒にのみたかったな・・・
次回は参加出来るようにしますね!!
遅ればせながら・・・うっちゃん優勝おめでとうございます\(^^)/
内田家に幸せが訪れて良かったです
うっちゃん、優勝おめでとう♪*˙︶˙*)ノ”
ブログがないのは寂しいから、遅くなっちゃったけど取り急ぎ書いてみました。最初は真面目に書いてたのにだんだんおかしい方向へ行っちゃってごめん(^_^ゞ
今年は守備型にスタイルチェンジをして丁寧に打ってきたけど、忘年って、そういうの関係ないんだよねー。
気持ちではわかっていたのに、一年やって来たことがなかなか抜けなくて、結局、お祭り気分になれないまま終わってしまいました。
「忘年はバカになる!」それを見習って、来年はもっと器用に出来たらいいなと思います。
1300は2600!Again♪
昔は、ボードでもおめでとうラッシュとかあったのに、ここの所少なくて寂しいです…。
ボードの利用自体が減っちゃってるからだね・・。
イベント後のおつかれーや、
大会後のおめでとーは積極的にやってこー♪
終わった瞬間、なんにもないと寂しくなるからね⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝
あ、もちろんイベント前の一言だって大歓迎♪(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧
と、来年に向けてがんばろうー٩( ‘ω’ )و
さ、みんなー、
おめでとうは伝えようねー(*˙︶˙*)☆*°